Original Horizon
「Original Horizon」のネタバレ解禁ということで、色々と書いていたら無駄に超大作となってしまったので、こういう形となりました。
考察というよりはただの自己満足な感想ですので、お暇な方だけどうぞ〜。
ゴリゴリネタバレなのでご注意を。
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【冒頭の選択】
ある程度覚悟していたけれど、しょっぱなからぶっこまれてめちゃくちゃ悩みました…。ガチャでクロカをお迎えしたご縁を大事にすることとし、クロカを選びました。といいつつ、よくよく考えると勝者を選ぶわけだから、選んでない方が生き残る展開か…?となりましたが、そこは大丈夫でしたね。
【クロカ編】
シローを選んだらどうなっていたのだろう…とずっと思いながらのプレーとなりました。結局、再誕の鍵はシローが持って行ったわけだから、どちらを選んでもこの展開になるのだろうか…?と思いながらも、自分が選ばなかった選択肢を想わずにはいられなかったです…。選択には責任が伴いますね。
後半の展開が辛すぎましたね…。オズマも、リンプイ・ルーグも、ティナも、ジュダも、みんな死んでいく……。シロー編の方が意地が悪いとは思っていますが、こちらも、1人1人仲間を失っていく感覚、それに伴ってクロカの精神がゆっくりと崩れ落ちていく感覚が、やばかったです。
ここまでバッタバッタ死んでいくので、さすがに巻き戻り展開が読めてはしまいますが、祠のおかげで油断はできずに、白けずにプレイできました。
何より一番のサプライズはリンプイですね!!リンプイがフルボイスで居てくれて最高でした。リンプイスクショがたくさん…!リンプイも中々重い宿命を背負っていた子なので、ストーリー的な意味でもベストチョイスだったと思います。確か忍者イベで語られていたと思うので、ぜひに。
【シロー編】
巻き戻り展開までは読めていたものの、opからやり直しとは、中々粋な演出ですね…。「運命をたどる」という表現で、IF物語を追体験している状態であることを示唆しているのかな、と気づき始めました。なんにせよこの展開であれば、シロー編も絶対バッドエンドじゃんか…と序盤から覚悟して進めました。
こちらも後半の展開が辛すぎましたね…。ティナ戦・ジュダ戦が、クロカ編では時間経過でよかったのに、こちらでは倒さないといけないという…。この責任を、シローとともに背負うというしんどみマックス展開でした。シローの精神も、ナーペルの影響が出ていたか、戦いの中で麻痺してしまったかで、だんだんと崩れ落ちていくのも、やばかったです。
【クロカシロー編まとめ】
おせにゃんなどでだいぶ強調されていた、メナスとマニト(白と黒)が、ごっちゃになりながら受け継がれている、という所を、ストーリーでも意識しているんだろうな、と思いました。
シローが、白側でありながら、考え方自体はゼロクロ時代の黒側(特にアデル)に似てるなぁと思いました。どちらかといえば弱者側で、理想の実現のためには犠牲はやむを得ないという立場。クロカが、黒側でありながら、考え方自体はゼロクロ時代の白側に似てるなぁと思いました。どちらかといえば強者側で、なるべく多くを救おうという精神。
とはいえ、完全に区分できるわけでもありません。クロカの強さによる世界の組み替えは黒側の思想だし、シローの達観・諦めの思想はゼロクロアイリスのそれだし…。白黒の対立、どちらが正義で悪で、という考え方ではなく、純粋な思想の対立がベースとしてあるのだと感じました。
ゼロクロ時代と同じように、言葉を交わすことがなくなってしまうと、互いの違いが強調されてしまい、対立がより強まってしまう…手を取り合っていけるはずなのに…。このバッドエンドは、ゼロクロと近しい終わり方だと感じました。一方がわかり合うこと・勝つことを諦めてしまう悲しみの展開…。だからこそ、このあとの、ゼロクロ経験者(?)である主人公アイリスの介入が活きてくるわけですね。
【アイリス編】
ここでまさかのアイリス編…!ゴミ捨て場なる謎の島は、いろいろと考察価値がありそうですが、私はそういうものと受けとり、深い考察はしないこととしました。
そしてここでも、白黒逆転というか、アイリス主人公の立場の逆転が非常に熱い展開でした。アイリス主人公も、ゼロクロから果てしない時を経て、確かな絆が生まれています。クロカシローと違い、記憶としては断片的である中でも本人たちの中で受け継がれている想い、ですね。
【決着編】
アイリスが落っこちたそばから衣装を変えてすぐ隣に瞬間移動し、キャトラの突っ込みの流れは爆笑しました…(笑)
主人公が喋る喋る…!これまではなんだかんだ、普段の主人公とは違うような存在として喋っていたイメージでしたが、今回は普段の主人公がそのまま喋ってる感じで、すごい新鮮でした(笑)普段からこれくらい喋ってもらって問題ないですよ?
クロカシローの間に入り、諭す場面は良かったというか、言葉の重みがすごかったですね。
そして、ナーペルが遂に…!波状攻撃盛り盛りで厄介ですけど、ナーペルが弱くてもなんだかねーなので良かったです。とはいえルエルと同じく、分化した存在がまだ残っている可能性が示唆されてましたね。このあたり、ぜひファルファラさん出しながら改めてやってほしいです。
そしてしまいのフィエゴさん…!グラビティで半分になって、半分がフィエゴのまま残り(今回のラスボス)、もう半分がエピタフとなった、という理解でいいのかな?ちょっとエピタフらしからぬ部分もあったので、エピタフの最後のセリフからも、元が同じだけで今はだいぶ別個体となっているという認識で良いような気がしましたね。
フィエゴの考え方は分かるところもあります。世界全体がハッピーエンドになることは決してない。その中で、どう行動するかに違いが現れますね〜。全てを滅ぼしてみんなでバッドエンドに進むか(フィエゴ)、それでも全体ハッピーエンドを諦めないのか(主人公)、全体バッドエンドの中で小さなハッピーエンドを増やしていくことを目指すのか(私個人の考え方)、どれが正解というわけではないですね。
クロカシローの、ユベルニエルから脈々と受け継がれる力。パワーだけでなくて、想いも含めて受け継いだこと。そして対立ではなく、話し合い手を取り合うことで、前に進んでいける。ハッピーエンド版ゼロクロですね。アイリスが予感するように、2人だけではダメで、ユベルニエル、主人公アイリスから受け継ぐ想いがあってこそです。
【アピス】
無言ーズが、2人ともお喋りになって復活したのは来るものがありました…。そして最期の最期、レヴとお話できて本当に良かったです…!しっかりアピスの話を回収してくれて感謝。レヴの語りも良かったですし、去り方も素敵でした。
【ジュダ&ティナ】
クロカ編で暴走、シロー編で倒されるポジションにありながら、それぞれあくまでif物語だったので、本ルートではそれっぽいだけの感じで終わるのかな〜と思ってたら、決着編でしっかりとフォーカスし直してくれてて、めちゃくちゃ高評価ポイントでした。
純粋な人選もベストでした。ナーペル・神獣で繋がりがあるのは勿論だけど、2人とも壮絶なものを、流れる血という形で、過去から受け継いでしまっている。ティナが、両親から受け継いだ純粋な流れであるのに対し、ジュダは作られた存在として自然の流れに反して受け継いでしまっているのも、対比が綺麗だなと思いました。
この2人も、主人公が運命を変えたことで、暴走を乗り越えられる未来へと進むことができました。ここもハッキリしていて素敵です。
そして、同じく過去から受け継いでいる者として、これからもクロカシローの良き仲間として助けてくれるのだと思います。
ティナ周りのおじさんが増えたこととか、ジュダのグルーミングの流れは、ホッコリしました(笑)
【全体】
タイトルの通り、「過去から受け継がれし絆」が重要なテーマになっていると感じました。一本道に近いものではなく、途中で交わったり、複数人を経由したりして、果てしない流れの中で自分たちにバトンが渡ってきている。そしてパワー・能力的な観点だけではなく、想いがしっかりと受け継がれていくことで、失敗を活かして成功に繋げることができる。
ボリュームが凄かったですが、余分なものがあった印象はなく、詰めたいことを余さず全部詰めてくださった結果、こうなったんだろうと感じました。感謝、感謝です。
前半のクロカシロー編がしんどさマックスなので、ここが万人受けはしないでしょうし、巻き戻りが読めて白けちゃったりする方はいるんだろうな〜とは思いましたが、私はこういうの大好物なので、最高に楽しめました。ありがとうございました!